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フレキチューブに端末コネクターを接続するには

フレキチューブの端末コネクターとは

<フレキシブル博士↑>
電線、ケーブル、光ファイバーに使われるフレキチューブを
どのようにして機器と接続していくかということについて
今日は解説していきたいと思う。

接続のやり方は、水道用のフレキパイプやマイクスタンドなどに使われる
スタンドフレキチューブとは違ってくるのじゃ。

電線やケーブルの保護管、ファイバープロテクターとして使われるフレキチューブでは、
一般的にコネクターと呼ばれる接続継手を使っている。

それでは解説をはじめよう。

 

光ファイバー用フレキチューブを機器と接続するには

通信配線の中でも、最もデリケートで保護しなければならないのが光ファイバーです。

光ファイバーを保護するためのフレキチューブは、
ステンレス製のケーシングチューブあるいはセミインターロックチューブになります。

これらの端末コネクターは、写真のような形状で
片側にフレキチューブを挿入し、反対側にねじが付いているものになります。

コネクターの性能として重要になるのが引っ張った時の抜けに強いこと(引張強度)になります。

フレキとコネクターの接続部、写真は横ビス止めになっていますが、
このほかに接着止め、接着+横ビス止め、ハンダ、という方法があります。

プレスはフレキチューブが潰れて逆に抜けやすくなりますので、プレス取付けは通常行いません。

また、弊社の計測では接着よりも横ビス止めのほうが引張りに強く、
その両方(接着+ビス止め)が特に引張り強度は高かったです。

但し、ビスが長すぎてフレキチューブを押してしまうとコネクターの中でフレキが外れてしまい、
抜けの原因になってしまうので注意が必要です。

コネクターは、写真のオネジタイプだけでなくメネジ、あるいはネジなしのものもあります

フレキ端末部のバリ処理について

金属製のフレキチューブは、高速カッターなどで切断しますが、切断後にバリが生じます。

これがファイバーや電線を傷つける要因になりますので、バリ対策は必要になります。

切断後にリューターなどでバリの除去を行っただけでは十分ではありません。
従いましてフレキ端末部に写真のようなカラーを装着する場合が多いです。

また、切断が一定でコントロールできるのであれば(バリの大きさを制御できるのであれば)
そのバリを含めた内径よりもコネクターの内径を細くすることで
電線がバリに接触しないようになります。
この場合、高度な管理でパーツを減らすことができます。

フレキチューブにビニールコーティングされている場合の接続コネクターは

雨水や油などからファイバーや電線を守るために、
フレキチューブの外側にビニールコーティングされた「ビニールフレキ」というものがあります。

どちらかというとこのほうが一般的でありまして、この場合当然コネクターにも防水性が必要とされます。

防水性コネクターはフレキ挿入部が長くなっていて、
フレキは端末部分のビニールを少し剥がして挿入しますが、
この時ビニール部分もコネクターに入り込む構造になっています。

そしてフレキのビニールを剥がした部分を接着止め、または接着+ビス止めにします。

接着剤による防水ですが、これによって雨水の侵入は防ぐことができます。

水没など完全防水を行うのであれば、
コネクター内部にゴムパッキンを装着しフレキ挿入後に締め付けていくような
構造にする必要があります。

ステンレスフレキシブルチューブ詳しくはコチラ
フレキチューブに光コネクターを直接取り付ける場合

フレキチューブ付光コード、アーマードパッチコードなどと呼ばれていますが、
これらのコネクターはフレキチューブを後付けするのではなく、
フレキチューブの中にファイバーを通してからコネクターをアッセンブリーすることになります。

従って、通常のパッチコードと同じようにファイバーの先端を研磨したり中心合わせを行い、
光の減衰量などを検査する必要がありますので現在は専門のアッセンブリー会社が行っています。

しかし今後は、フレキ付きパッチコードも専用工具などが開発され、
現場で取付できるようになってくると思われます。

スリムアーマードコード詳しくはこちら

多芯ケーブル用のコネクターは

外径が10mm以上あるようなキャブタイヤケーブルを保護する場合は、
電設資材として以前から使用されている可とう電線管用コネクターを使います。

袋ナット、ゴムリングをフレキに通してから、コーンと呼ばれる端末ブッシュをフレキ端部にねじ込んで、
ナットとボディをネジで結合させることによってゴムリングが締め付けられて防水機能を果たします。

アングルタイプや、ボディが回転するものもあります。

コネクターに必要な機能

フレキコネクターは、単にフレキと機器を接続するだけではなく、
抜け防止や防水など様々な役割を果たしています。

まずは固定部か稼働部か、引抜き強度はどの程度か、そして防水性、耐熱性などの条件があります。

それぞれの役割や条件によって、材質や構造も変わってきます。
コストも安いもの高いものと様々なため、最適なコネクターの選別は非常に重要な問題でもあります。


まずは、私たち専門家にご相談いただくことが解決への近道かと思っています。