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職場遺産で紹介されたフレキシブルライト

フレキシブルライトが紹介されました

8月11日、NHKで職場遺産という番組が放映されました。
職場の倉庫に眠っている製品を若手社員が探索し、当時の開発エピソードとともに
紹介するという内容の番組です。

第一回放送であり、大阪にある日本を代表する大手電機メーカーの倉庫を何人かで探検していました。
その中で、若手開発社員が目にしたものがポケットに入れるタイプのフレキシブルライトでした。
看護師の胸ポケットに入れて使うものだそうです。

(写真は当時ものとは違います)

もちろんこれは弊社製のものではありません。

番組では、若手社員はその商品を手に取り、
今はNETを使用してマーケティングができるが、当時そのようなものがない中で
どのようにして市場調査していたのか?という質問を投げかけていました。

そこから、この商品の開発エピソードが紹介されていくのですが、
これが実に感動的であり、また考えさせられる話だったのです。

開発秘話

時は1980年代、この大手電機メーカーで営業をしていたSさんは、突然病に倒れます。
その時に病院で出会ったのが、まだ2年目の看護師さん。

その看護師さんが夜間に点滴の交換に来た時に、患者を起こしてはいけないので
懐中電灯をわきに挟み両手で作業をしていたのです。

これを見ていたSさんは、はじめは懐中電灯を持ってあげていたそうです。
しかしそのうちにベッドで図面を描き始め、同僚に製作を依頼するように。

そして試作を繰り返し、ポケット用のフレキシブルライトが完成したのです。

残念ながら、Sさんはその発売を見届けることなく他界されてしまいますが、
その後このライトは28万本を超える商品となったそうです。

ニーズはどこにある?

なにより、目の前の人に喜んでもらいたい、笑顔にしたい、という思いが
この商品を作らせたと言います。

売れなくてもいいんだと思っていたことでしょう。
同僚も、当時この商品は売れないだろうと思っていたとのこと。

命が短いことを知っていたSさんの思いが詰まっていたこのライト。
作ってもらった看護師さんも特別の思いでこのライトを使っていたことでしょう。

そしてそのエピソードが次々と広がり、また使いやすかったためにどんどん売れていったのだと思います。

NETで集めた大量のアンケートでは出てこない、これは現場で初めて出会うニーズなのだと。
そして目の前の人のために心をこめて作ったものが、ヒット商品になることもあるのだと強く感じました。

その人が使いやすいフレキシブルチューブとは

このライトにも使われていましたが、フレキシブルチューブというものは
どちらかというと個人個人の不便を解消するための部品だと思っています。

したがって、少量の問い合わせも本当に多いです。

確かにお客様にピッタリの商品を提案できた時は、とても感謝されます。
そんな時これまではお礼を言われてもちょっと照れくさいのもあって、過剰に反応しませんでした。

しかし、これからはもっとお客様に寄り添って、そして思いを込めて考え抜いた1個の商品が、
きっとその後別の場面で売れていくものになっていくのだと、そう信じることが大切だと思いました。

もしかしたらそれが仕事をする意味なのかもしれません。

今回この職場遺産という番組から大切なことを学ぶことができました。
そして昭和の時代の仕事人のスゴさを痛感いたしました。